相続税申告を税理士に頼む費用相場|報酬の決まり方と安くする方法
相続税申告を税理士に依頼する費用の相場は遺産総額の0.5〜1%程度で、遺産が5,000万円の場合は25〜50万円が目安です。ただし、不動産の数や相続人の人数、海外財産の有無によって割増料金が発生することも多く、最終的な報酬は大きく異なります。
「税理士に頼みたいけど費用が心配」「どうすれば少しでも安くなるのか知りたい」という方は多いはずです。この記事では、税理士報酬の決まり方・相場・割増が生じるケース、そして費用を抑える具体的な方法を詳しく解説します。相続税申告の期限(相続開始を知った翌日から10ヶ月以内)を意識しながら、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- 税理士への相続税申告報酬の相場と計算方法
- 報酬が割増になるケースと追加費用の目安
- 費用を安く抑えるための3つの実践的な方法
- 信頼できる税理士の選び方と依頼時の注意点
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01 相続税申告を税理士に依頼すべき理由
相続税の申告は、所得税の確定申告とは異なり、財産評価・特例適用・遺産分割の方法など、専門的な判断が数多く求められます。ミスがあれば追徴課税や加算税のリスクがあるため、専門家への依頼を検討する方が増えています。
- 財産評価が複雑:不動産・非上場株式・海外資産などは評価方法が一般の方には難解で、評価を誤ると税額が大きく変わります。
- 各種特例の適用漏れを防ぐ:小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減など、適切に活用すれば税額を大幅に圧縮できる制度があります。
- 申告期限が厳格:国税庁の定めにより、相続税申告の期限は相続開始を知った翌日から10ヶ月以内です。この期限を過ぎると無申告加算税(最大20%)や延滞税が課されます。
- 税務調査への対応:税理士が申告した場合、税務調査が入った際も専門家が対応するため安心です。
自分で申告することも制度上は可能ですが、財産の規模や種類によってはリスクが高く、税理士報酬を上回る節税効果が得られるケースも多いです。まずは税理士への相談から始めることをお勧めします。
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02 税理士報酬の相場と計算方法
相続税申告を税理士に依頼する場合の報酬相場は、遺産総額の0.5〜1%程度が一般的な目安です。ただし、多くの事務所では最低報酬額(5〜10万円程度)を設定しており、小規模な相続でも一定の費用がかかります。
- 遺産総額3,000万円:15〜30万円が目安
- 遺産総額5,000万円:25〜50万円が目安
- 遺産総額1億円:50〜100万円が目安
- 遺産総額3億円:150〜300万円が目安
報酬の計算方式は事務所によって異なり、「遺産総額×一定割合」という定率制のほか、財産の種類ごとに単価を設定する方式を採用しているところもあります。複数の事務所に見積もりを取り比較することが、適正な費用で依頼するための第一歩です。
【重要】相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人数」です。相続財産の合計がこの金額以下であれば、相続税は発生せず申告も原則不要です。まず基礎控除額を計算し、申告が必要かどうかを確認しましょう。
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03 報酬が割増になるケースと追加費用
税理士報酬には基本料金のほかに、案件の複雑さに応じた割増料金が加算されることがあります。一般的に、基本報酬に対して20〜50%の割増が生じるケースが多いです。
- 不動産が多い場合:不動産は現地調査や路線価評価・貸家・貸地の評価減など計算が複雑です。物件1件ごとに追加費用(1〜5万円/件)が設定されているケースも多くあります。
- 非上場株式がある場合:同族会社の株式は評価に高度な専門知識が必要で、別途10〜30万円程度の追加料金が発生することがあります。
- 海外財産がある場合:海外口座・海外不動産などは現地法の確認や外貨換算が必要で、割増料金が設定されます。
- 相続人が多い場合:相続人が多いほど遺産分割の調整や書類の準備が増えるため、基本料金に相続人1人あたり一定額が加算されることがあります。
- 申告期限直前の依頼:急ぎの対応が必要な場合は特急料金が発生する事務所もあります。
見積もり依頼の際は、追加費用の項目と金額を必ず事前に確認し、総額でいくらになるかを明示してもらうことが重要です。口頭での確認だけでなく、書面(契約書)に明記してもらいましょう。
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04 費用を安く抑える3つの方法
税理士への依頼費用は、依頼者の準備次第でかなり変わります。以下の方法を実践することで、報酬を抑えやすくなります。
- ①書類を自分で集める:戸籍謄本・残高証明書・固定資産税評価証明書などの収集を自分で行うことで、税理士側の作業時間を減らせます。事務所によっては書類取得を代行する費用を別途請求するため、自分で集めることで節約になります。
- ②財産リストを整理して持参する:預貯金・不動産・有価証券・生命保険などをエクセルなどにまとめておくと、税理士との打ち合わせ時間が短縮され、作業工数が減ります。整理されていない状態で持ち込むと、整理費用を請求される場合もあります。
- ③相続税が発生しないケースは申告不要を確認:基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)以下の遺産であれば、原則として相続税は発生せず申告も不要です。小規模宅地等の特例など一部の特例を使う場合は申告が必要ですが、まず基礎控除との関係を確認することで、無駄な費用を払わずに済みます。
また、複数の税理士事務所に相見積もりを取ることも有効です。料金体系は事務所によって大きく異なるため、2〜3社を比較することで適正価格を把握できます。初回相談を無料で行っている事務所も多いので、積極的に活用しましょう。
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05 信頼できる税理士の選び方
相続税申告は一度の機会で取り返しのつかないミスが起きる可能性もあります。費用だけでなく、税理士の専門性・実績・対応力を総合的に判断して選ぶことが大切です。
- 相続専門かどうか確認する:税理士の業務は幅広く、法人税・所得税が専門で相続税はほとんど扱わない税理士も多くいます。年間の相続税申告件数(目安:10件以上)を確認しましょう。
- 初回相談の対応を見る:無料相談で質問への回答が明確か、費用の説明が丁寧かをチェックします。曖昧な回答や費用の説明を避ける税理士は注意が必要です。
- 報酬体系が明確かどうか:基本報酬・追加費用・消費税の扱いなどが書面で明示されているかを確認します。口頭のみの説明では後からトラブルになることがあります。
- 税務調査対応を含むか確認:申告後の税務調査対応が報酬に含まれているかどうかも重要なポイントです。別途料金が発生する事務所もあります。
- 税理士紹介サービスを活用する:地域や案件の特性に合った税理士を紹介してくれるマッチングサービスを利用するのも一つの方法です。
日本税理士会連合会のウェブサイトでは税理士の登録情報を確認できます。依頼前に登録状況を確認し、正規の税理士であることを確かめることも大切です。
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06 相続税申告に関する重要な期限と手続き
相続税申告を進めるにあたって、申告期限だけでなく関連する他の期限・手続きも把握しておく必要があります。見落とすと思わぬ不利益を受ける可能性があります。
- 相続税申告期限:国税庁の定めにより、相続開始を知った翌日から10ヶ月以内です。期限を過ぎると無申告加算税・延滞税が課されます。
- 相続放棄の期限:相続放棄をする場合は、相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります(延長申請可)。借金が多い場合などは早急に判断する必要があります。
- 相続登記の義務化:2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に登記を行わないと10万円以下の過料が科される場合があります。法務省の告知にも注意が必要です。
- 遺産分割協議書:相続人全員の署名・実印・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)が必要です。公正証書にする義務はありませんが、後のトラブル防止のために作成を強くお勧めします。
- 銀行口座凍結後の仮払い制度:被相続人の銀行口座が凍結された場合でも、1金融機関あたり「預金残高×1/3(相続人1人あたり)」または150万円のいずれか低い方まで仮払いが受けられます。
【相続登記の費用目安】相続登記を法務局に申請する際には登録免許税がかかります。税額は「固定資産税評価額×0.4%」です。たとえば評価額が2,000万円の不動産であれば、登録免許税は8万円となります。司法書士への依頼費用は別途5〜10万円程度が一般的です。
これらの期限は互いに重なり合っているため、相続が発生したらすぐに全体のスケジュールを整理し、優先順位を付けて対応することが重要です。税理士・司法書士・弁護士など各専門家の役割分担を明確にして進めましょう。
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07 税理士に依頼する流れと準備すべき書類
税理士への依頼をスムーズに進めるためには、事前の準備が肝心です。依頼の流れと、あらかじめ用意しておくべき書類を確認しておきましょう。
- STEP1 初回相談(無料の場合が多い):遺産の概要・相続人の状況・申告期限を伝え、費用の見積もりをもらいます。
- STEP2 契約・委任状の締結:報酬額・業務範囲・追加費用の条件を書面で確認し、委任状に署名します。
- STEP3 書類の収集・提出:税理士の指示に従い必要書類を集めます。自分で集めることで費用を抑えられます。
- STEP4 財産評価・申告書作成:税理士が財産を評価し、申告書を作成します。内容の確認・修正をこの段階で行います。
- STEP5 申告・納税:期限(10ヶ月以内)までに申告書を提出し、相続税を納付します。
準備しておくと役立つ主な書類は以下の通りです:被相続人・相続人全員の戸籍謄本(法定相続情報一覧図があれば更に便利)、被相続人の住民票除票、相続人全員の印鑑証明書、預貯金の残高証明書、不動産の登記事項証明書・固定資産税評価証明書、有価証券の残高証明書、生命保険の支払通知書など。これらをあらかじめ整理しておくと、税理士との打ち合わせが格段にスムーズになります。
この記事のまとめ
- 相続税申告の税理士報酬の相場は遺産総額の0.5〜1%(最低5〜10万円)で、遺産5,000万円なら25〜50万円が目安
- 不動産・非上場株式・海外財産・相続人多数などのケースでは基本報酬に20〜50%の割増が加算されることがある
- 基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)以下の遺産であれば申告不要のため、まず控除額を確認する
- 費用を抑えるには自分で書類を集め・財産リストを整理して持参し・複数事務所で相見積もりを取ることが有効
- 相続税申告期限は10ヶ月以内、相続放棄は3ヶ月以内、相続登記は3年以内と各期限を把握して早めに行動することが大切
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EDITORIAL TEAM
こもれび編集部 | 相続・諸手続き担当
監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム
本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。
最終更新日: 2026年06月25日
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