遺品整理と賃貸の原状回復|借りていた部屋の片付けと費用の負担
故人が賃貸住宅に住んでいた場合、遺品整理とあわせて『部屋を空にして、契約に基づき原状回復し、明け渡す』必要があります。原状回復とは、通常の使用を超える汚れや損傷を元に戻すことです。費用は、相続人や連帯保証人が負担するのが基本で、敷金で精算されます。退去まで家賃が発生するため、早めの対応が大切です。
「賃貸の親の部屋を片付けて返すには?」「原状回復の費用は誰が?」という方に向けて、この記事では遺品整理と原状回復の関係、費用負担、流れを解説します。
この記事でわかること
- 賃貸の原状回復とは何か
- 遺品整理から明け渡しまでの流れ
- 原状回復費用は誰が負担するのか
- 孤独死など特殊なケースとトラブル防止
★ あわせて準備したい
自分でできる片付けグッズ
退去前の片付けや簡単な掃除を自分で行えば、費用を抑えられます。段ボールやゴミ袋、掃除道具をそろえて進めましょう。
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賃貸の原状回復とは
原状回復とは、借りた部屋を退去するときに、契約に基づいて元の状態に戻すことです。
- 故人の家財をすべて運び出し、部屋を空にする
- 通常の使用を超える汚れ・損傷を補修する
- ハウスクリーニングを行う(契約による)
国土交通省のガイドラインでは、経年変化や通常の使用による傷み(通常損耗)は、貸主負担とされています。借主の故意・過失による損傷が、原状回復の対象です。
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遺品整理から明け渡しまでの流れ
賃貸の場合、遺品整理と原状回復・明け渡しは一連の流れです。
- ①大家・管理会社に連絡し、退去の意向を伝える
- ②貴重品・重要書類を確保する
- ③遺品整理(家財の仕分け・搬出・処分)
- ④原状回復(必要な補修・クリーニング)
- ⑤明け渡し・敷金の精算
明け渡しまで家賃が発生し続けます。手続きや遺品整理に時間がかかると、その分家賃がかさみます。賃貸の場合は、ほかのケースより早めに動くことが大切です。遺品整理業者は原状回復まで対応するところもあります。
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原状回復費用は誰が負担するか
亡くなった方の原状回復費用は、次の人が負担するのが基本です。
- 相続人:賃借人の地位を相続し、原状回復の義務を負う
- 連帯保証人:契約上、賃料や原状回復費を保証する立場
- 費用は、まず敷金から精算され、不足分を負担する
相続放棄をした場合は、原則として賃借人の義務も引き継ぎません。ただし状況により対応が分かれるため、放棄を検討中なら専門家に相談しましょう。
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敷金との関係
原状回復費用は、預けてある敷金で精算されます。
- 敷金から、原状回復費・未払い家賃などが差し引かれる
- 残りがあれば返還される(相続財産になる)
- 敷金で足りなければ、追加で負担する
- 過大な請求には、ガイドラインを根拠に交渉できる
経年変化や通常損耗(日焼け、家具の設置跡など)は、本来貸主負担です。これらまで借主に請求されている場合は、国土交通省のガイドラインを示して交渉できます。請求内容は、内訳をよく確認しましょう。
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孤独死など特殊なケース
孤独死などで部屋に汚れやにおいが残る場合は、対応が変わります。
- 原状回復の前に、特殊清掃(消臭・除菌・汚損部の除去)が必要
- 床・壁の張り替えなど、大規模な原状回復になることも
- 費用が高額になりやすく、敷金で足りないこともある
- 孤独死に備える保険(大家側)や、特殊清掃の専門業者を活用
特殊なケースでは、費用負担をめぐってトラブルになりやすいものです。専門業者に相談し、必要に応じて専門家(弁護士)も交えて対応しましょう。
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トラブルを防ぐために
原状回復をめぐるトラブルを防ぐポイントです。
- 賃貸借契約書で、原状回復・特約の内容を確認する
- 退去時に、立ち会いで部屋の状態を確認する
- 請求の内訳をよく見て、過大なものは交渉する
- 相続放棄を検討中なら、片付け前に専門家へ相談
- 困ったら、消費生活センターや専門家に相談
原状回復は、契約とガイドラインに基づいて進めるのが基本です。納得できない請求には、根拠を示して冷静に対応しましょう。
★ あわせて準備したい
貴重品・書類の保管に
遺品整理で見つかる通帳・印鑑・契約書などは、まとめて保管できるケースがあると安心です。退去や相続の手続きもスムーズになります。
よくある質問
Q. 賃貸の原状回復とは何ですか?
A. 借りた部屋を退去するとき、契約に基づいて元の状態に戻すことです。故人の家財をすべて運び出し部屋を空にし、通常の使用を超える汚れ・損傷を補修します。経年変化や通常の使用による傷み(通常損耗)は貸主負担で、借主の故意・過失による損傷が対象です。
Q. 原状回復の費用は誰が払いますか?
A. 賃借人の地位を相続した相続人や、契約上の連帯保証人が負担するのが基本です。費用はまず預けてある敷金から精算され、不足分を負担します。相続放棄をした場合は原則として義務を引き継ぎませんが、状況により対応が分かれるため専門家に相談しましょう。
Q. 敷金は返ってきますか?
A. 敷金から原状回復費や未払い家賃が差し引かれ、残りがあれば返還されます(相続財産になります)。敷金で足りなければ追加で負担します。経年変化や通常損耗まで請求されている場合は、国土交通省のガイドラインを根拠に交渉できるので、内訳をよく確認しましょう。
Q. 孤独死があった部屋の原状回復は?
A. 原状回復の前に、消臭・除菌・汚損部の除去を行う特殊清掃が必要です。床・壁の張り替えなど大規模になることもあり、費用が高額で敷金で足りないこともあります。費用負担をめぐりトラブルになりやすいため、専門業者や必要に応じて弁護士も交えて対応しましょう。
Q. 賃貸の遺品整理は急いだほうがいいですか?
A. はい。明け渡しまで家賃が発生し続けるため、手続きや遺品整理に時間がかかるほど家賃がかさみます。大家・管理会社に連絡し、貴重品を確保してから遺品整理・原状回復・明け渡しと進めます。遺品整理業者には原状回復まで対応するところもあります。
この記事のまとめ
- 賃貸の遺品整理は、部屋を空にし契約に基づき原状回復して明け渡す必要がある
- 原状回復は通常の使用を超える汚れ・損傷を戻すこと。経年変化・通常損耗は貸主負担
- 費用は相続人・連帯保証人が負担し、敷金で精算。不足分は追加負担
- 明け渡しまで家賃が発生するため早めに動く。遺品整理業者が原状回復まで対応も
- 孤独死は特殊清掃が先で高額に。過大請求はガイドラインを根拠に交渉、困れば専門家へ
EDITORIAL TEAM
こもれび編集部 | 遺品整理担当
監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム
本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。
最終更新日: 2026年06月11日




