遺産分割協議書を司法書士に頼む費用は?相場と安くする方法
遺産分割協議書を司法書士に依頼する費用の相場は、協議書作成のみで3〜10万円、相続登記とセットなら10〜20万円程度です。ただし、遺産の内容・相続人の数・書類収集の手間によって金額は大きく変わります。
「司法書士に頼みたいけど、費用がいくらかかるか分からなくて不安…」という方は多いはずです。この記事では、費用の内訳・見積もりのポイント・費用を抑える具体的な方法まで、相続手続きの現場に即した情報をわかりやすくお伝えします。
この記事でわかること
- 司法書士への遺産分割協議書作成費用の相場と内訳
- 相続登記とセットで依頼した場合の総費用の目安
- 費用を安く抑えるための具体的な方法
- 法テラスや自分で作成する場合のメリット・注意点
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遺産分割協議書の作成から相続登記まで、自分でも理解を深めておくことで司法書士への依頼をスムーズに進められます。相続手続きの全体像が把握できる書籍を活用しましょう。
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01 遺産分割協議書とは何か?作成が必要になる場面
遺産分割協議書とは、相続人全員が話し合い(遺産分割協議)で決めた遺産の分け方を文書にまとめたものです。法律上の義務ではありませんが、相続登記や銀行口座の名義変更・解約手続きなどで提出を求められるため、実務上はほぼ必須の書類といえます。
- 被相続人が遺言書を残していない場合
- 遺言書はあるが、内容と異なる分割を相続人全員が合意した場合
- 不動産・預貯金・株式など複数の遺産を相続人間で分ける場合
- 相続登記(不動産の名義変更)を行う場合
遺産分割協議書には相続人全員の署名・実印の押印・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)が必要です。公正証書にする義務はありませんが、紛争防止のために内容を正確に記載することが求められます。相続人のうち一人でも署名・押印を拒否した場合、協議書は成立しないため注意が必要です。
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02 司法書士に依頼できる業務の範囲と費用の内訳
司法書士は遺産分割協議書の作成に加え、相続に関連する幅広い手続きを代行できます。依頼内容によって費用が変わるため、まず「何を依頼するか」を明確にすることが重要です。
- 戸籍・住民票などの書類収集代行:相続人や被相続人の戸籍謄本・住民票・固定資産評価証明書などを取り寄せる作業を代行。実費(郵送費・証明書発行手数料)のほか、代行手数料がかかる場合があります。
- 遺産分割協議書の作成:相続人・財産内容を正確に記載した協議書を作成。相場は3〜10万円程度で、財産の種類が多いほど費用が上がる傾向があります。
- 相続登記(不動産名義変更)申請:法務局への登記申請を代行。司法書士報酬(5〜8万円程度)に加え、登録免許税(固定資産税評価額×0.4%)が実費として必要です。
- 銀行口座の解約・名義変更手続き:各金融機関での手続き代行。1口座あたり2〜3万円程度の報酬が設定されていることが多いです。
これらをまとめて依頼する場合、総費用は15〜30万円を超えることもあります。最初から全部まとめて依頼するのではなく、自分でできる部分と専門家に任せる部分を切り分けることで、コストを大幅に削減できます。
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03 司法書士費用の相場:協議書作成のみ vs 相続登記とセット
司法書士への依頼パターンは主に2つあります。「協議書作成のみ」と「相続登記とセット」です。それぞれの費用相場を把握しておきましょう。
- 遺産分割協議書作成のみ:3〜10万円程度。相続人の人数が多い・財産の種類が複雑・書類収集も代行を依頼する場合は上限に近づきます。
- 相続登記とセット:10〜20万円程度(登録免許税は別途)。不動産が複数ある・評価額が高い場合はさらに増額する可能性があります。
- 登録免許税(実費):固定資産税評価額×0.4%。例えば評価額が2,000万円の不動産であれば8万円の登録免許税がかかります。
【重要】2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に登記を完了しないと、10万円以下の過料が科される可能性があります(法務省)。不動産を相続した場合は放置せず、早めに手続きを進めましょう。
司法書士報酬は事務所によって異なります。複数の事務所に見積もりを依頼し、費用だけでなく対応の丁寧さや得意分野も考慮して選ぶことが大切です。
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04 費用を安くする3つの方法
司法書士への依頼費用を少しでも抑えたいという方に向けて、現実的な節約方法を3つ紹介します。
- 方法1:書類収集を自分で行う:戸籍謄本・住民票・印鑑証明書などは、自分で市区町村の窓口やコンビニのマイナンバー対応端末から取得できます。代行手数料の節約になるだけでなく、手続きの全体像を把握するメリットもあります。
- 方法2:協議書のみ自分で作成し、登記だけ依頼する:法務省が公開しているひな形やインターネット上の信頼できるテンプレートを活用して協議書を自分で作成し、相続登記の申請のみ司法書士に依頼する方法です。登記申請は複雑で不備があると却下されるリスクがありますが、協議書作成費用(3〜10万円)を節約できます。
- 方法3:法テラス(日本司法支援センター)の費用立替制度を活用する:収入・資産が一定基準以下の方は、法テラスを通じて司法書士費用の立替払い制度(民事法律扶助)を利用できます。審査に通れば費用を分割で後払いできるため、初期費用の負担を大幅に軽減できます。
ただし、自分で協議書を作成する場合は記載漏れや法的に不備のある内容になるリスクがあります。相続人間でトラブルになりそうな場合や、不動産・株式など財産が複雑な場合は、最初から司法書士に相談することを強くおすすめします。
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05 法テラスを使った費用立替制度の詳細
法テラス(正式名称:日本司法支援センター)は、経済的に余裕がない方でも法的支援を受けられるよう国が設立した機関です。遺産分割協議書の作成を司法書士に依頼する場合にも、費用立替制度(民事法律扶助)が利用できます。
- 対象者:収入・資産が法テラスの定める審査基準を下回る方(単身者の場合、月収約18.2万円以下が目安。家族構成により異なる)
- 利用できる内容:弁護士・司法書士への相談料および書類作成・手続き代行費用の立替払い
- 返済方法:原則として月々5,000円〜1万円の分割払いで返済。生活保護受給者等は返済猶予・免除の制度もあります。
- 申込方法:最寄りの法テラス地方事務所に電話または来所で申込。審査に数日〜2週間程度かかります。
【注意】法テラスの費用立替制度は、相続登記義務化の期限(相続を知った日から3年以内)や相続放棄の期限(相続を知った日から3ヶ月以内)に間に合うよう、早めに申込手続きを開始することが重要です。審査に時間がかかるため、期限が迫っている場合は並行して司法書士への直接相談も検討してください。
法テラスのサービスは無料の電話相談(0120-007-110)からスタートできます。費用面で不安がある方はまず電話相談を活用してみましょう。
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06 相続登記義務化と遺産分割協議書の関係
2024年4月1日から相続登記が義務化されました(法務省)。これに伴い、遺産分割協議書の作成がより重要になっています。相続登記の手続きと協議書の関係を正しく理解しておきましょう。
- 相続登記の義務化内容:不動産を相続した相続人は、相続を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があります。違反した場合は10万円以下の過料の対象となります。
- 遺産分割協議書が必要なケース:法定相続分と異なる割合で不動産を分ける場合は、遺産分割協議書を添付して相続登記を申請する必要があります。
- 相続人申告登記(簡易な制度):遺産分割が未了のまま3年の期限が迫っている場合、「相続人申告登記」という簡易な手続きで義務を一時的に満たすことができます。ただし、最終的には遺産分割後に正式な相続登記が必要です。
- 2024年4月1日以前の相続も対象:過去に発生した相続で登記が未了のものも義務化の対象です。猶予期間は「2024年4月1日」または「相続を知った日」のいずれか遅い日から3年以内です。
相続登記の義務化によって、これまで放置されていた「空き家問題」や「所有者不明土地問題」の解消が期待されています。不動産を相続した方は、速やかに遺産分割協議書を作成し、司法書士への相談を検討してください。
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07 司法書士を選ぶポイントと依頼の流れ
費用だけでなく、依頼する司法書士の質も重要です。適切な司法書士を選ぶためのポイントと、依頼から完了までの流れを確認しておきましょう。
- 相続専門の実績があるか確認する:司法書士事務所によって得意分野が異なります。相続・遺産分割の実績が豊富な事務所を選びましょう。日本司法書士会連合会のウェブサイトから登録司法書士を検索できます。
- 初回相談を活用する:多くの司法書士事務所では初回相談を無料または低額で行っています。相談時に費用の見積もりを出してもらい、複数事務所を比較することをおすすめします。
- 依頼の流れ:①初回相談・見積もり依頼 → ②委任状の作成・署名 → ③必要書類の提出(または収集代行依頼) → ④協議書の草案確認・修正 → ⑤相続人全員への署名・押印・印鑑証明書の収集 → ⑥登記申請(相続登記も依頼する場合) → ⑦完了報告・書類の受け取り
- 費用の支払い時期:一般的に着手前に着手金、完了後に残額を支払う形が多いですが、事務所によって異なります。事前に確認しましょう。
【相続に関する主な期限まとめ】相続放棄の期限:相続を知った日から3ヶ月以内(家庭裁判所へ申述・延長申請可)/相続税申告・納付期限:相続開始を知った翌日から10ヶ月以内(国税庁)/相続登記の期限:相続を知った日から3年以内(法務省・2024年4月1日義務化)。いずれも期限を過ぎると不利益が生じるため、早めの行動が重要です。
遺産分割協議書の作成は、相続手続き全体の中でも特に重要なステップです。正確な内容で作成することで、その後の登記・金融機関手続きをスムーズに進めることができます。費用や手間を惜しんで不備のある協議書を作成してしまうと、後から修正・やり直しが必要になり、かえって時間とコストがかかる場合があります。
この記事のまとめ
- 遺産分割協議書を司法書士に依頼する費用は、協議書作成のみで3〜10万円、相続登記とセットで10〜20万円程度が相場です
- 登録免許税(固定資産税評価額×0.4%)は報酬とは別に実費としてかかります
- 費用を抑えるには、書類収集を自分で行う・協議書のみ自分で作成する・法テラスの費用立替制度を活用するという3つの方法があります
- 2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料が科される可能性があります(法務省)
- 相続放棄は3ヶ月以内、相続税申告は10ヶ月以内という期限があるため、遺産分割協議書の作成は早めに着手することが重要です
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EDITORIAL TEAM
こもれび編集部 | 相続・諸手続き担当
監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム
本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。
最終更新日: 2026年06月25日
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