空き家の解体に補助金は使える?対象条件と申請の流れ・注意点
『空き家の解体には、多くの自治体で補助金が用意されている場合があり、老朽化して危険な空き家ほど対象になりやすい』のが基本です。ただし国の一律制度ではなく、補助の有無・補助率・上限額は自治体ごとに大きく異なります。重要なのは、補助金は必ず工事の着工前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工する必要がある点です。あとから申請しても受けられません。
実家じまいや相続で空き家を抱えると、「解体したいが費用が高い」「補助金は使えるのか」と悩む方が多いものです。解体費は建物の規模や構造で数十万円から二百万円前後になることもあり、補助金が使えるかどうかは大きな差になります。この記事では、空き家の解体補助金の概要、対象条件、申請の流れと注意点をやさしく解説します。
この記事でわかること
- 空き家の解体補助金の概要(自治体ごと)
- 対象になりやすい条件・補助率の一般像
- 必ず着工前に申請する流れと注意点
- 補助金の調べ方と解体費を抑えるコツ
★ あわせて準備したい
解体前の片付け・残置物の整理に
解体の前に、家の中の家具や荷物(残置物)を片付けておくと、解体費を抑えられることがあります。仕分け用の大きめのゴミ袋や収納ボックスがあると作業がはかどります。
01
空き家の解体補助金とは(自治体ごとの制度)
空き家の解体補助金とは、老朽化して危険な空き家を取り壊す費用の一部を、市区町村が補助してくれる制度です。
- 『老朽危険空家除却補助金』などの名称で設けられていることが多い
- 国の一律制度ではなく、自治体ごとに実施している
- 制度がある自治体と、ない自治体がある
- 名称・対象・金額は自治体によって異なる
放置された空き家が倒壊したり、周囲に危険を及ぼすことを防ぐため、多くの自治体が解体費の補助制度を用意している場合があります。名称は『老朽危険空家除却事業』『空き家解体補助金』などさまざまです。ただしこれは国が全国一律で実施しているものではなく、あくまで各市区町村が独自に行うもの。お住まいの・空き家のある自治体に制度があるかどうかをまず確認することが出発点になります。
02
補助の対象になりやすい条件
どんな空き家でも対象になるわけではなく、一定の条件を満たす必要があります。
- 老朽化が進み、倒壊などの危険がある建物
- 『特定空家等』に該当する、または近い状態
- 一定の年数以上、使われていない空き家
- 個人が所有し、申請者が所有者または相続人であること
- 税金の滞納がないことなどを求められる場合も
補助の対象になりやすいのは、老朽化して危険な空き家です。自治体によっては、専門家による調査で『倒壊の危険がある』と判定された建物や、『特定空家等』に指定された建物を対象とすることがあります。一方、まだ十分使える建物や、賃貸・事業用の建物は対象外になることが一般的です。対象の細かい条件は自治体ごとに異なるため、必ず窓口で確認しましょう。
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補助率・上限額の一般的な目安
補助される金額は自治体ごとに大きく異なりますが、おおまかな考え方を知っておくと役立ちます。
- 解体費用の一部(割合)を補助する形が多い
- 補助率は2分の1や3分の1など、自治体により設定が異なる
- 上限額が定められていることが多い
- 予算には限りがあり、先着順・抽選などの場合も
多くの自治体では、解体工事費の一定割合(たとえば2分の1や3分の1など)を、上限額の範囲で補助する形をとっています。上限額や補助率の具体的な数字は自治体ごとにまったく異なり、ここで断定はできません。また年度ごとに予算が決まっているため、予算が尽きると受付が終了したり、申請が多い場合は先着順・抽選になることもあります。早めに情報を集め、年度の早い時期に動くと有利になりやすいといえます。
04
申請の流れと最も重要な注意点
補助金には決まった申請の流れがあり、順番を間違えると受けられなくなります。
- まず自治体の窓口・ホームページで制度と要件を確認
- 必要書類をそろえて申請し、『交付決定』を待つ
- 交付決定後に、解体業者と契約・着工する
- 工事完了後に報告し、補助金が支払われる(後払いが多い)
最も重要な注意点は、補助金は必ず工事の着工前に申請し、自治体の交付決定を受けてから契約・着工することです。先に解体を始めてしまうと、たとえ対象の建物でも補助を受けられないのが原則です。「業者に頼んで壊してから申請しよう」は通用しません。また補助金は工事完了後の後払いが多く、いったん全額を立て替える必要がある点も覚えておきましょう。申請から交付決定まで時間がかかることもあるため、解体の予定は余裕をもって組むことが大切です。
05
補助金の調べ方(市区町村への確認)
補助金が使えるかどうかは、空き家のある市区町村に確認するのが確実です。
- 市区町村のホームページで『空き家 解体 補助』などと検索
- 建築指導課・住宅課・空き家対策の担当窓口に問い合わせる
- 制度の有無・対象・補助率・上限・締切を確認する
- 申請に必要な書類や調査の要否を聞いておく
まずは空き家のある市区町村のホームページを開き、空き家対策や解体に関するページを探しましょう。見つからなければ、役所の建築指導課や住宅課、空き家対策の担当窓口に電話で問い合わせるのが早道です。確認したいのは、制度があるか、対象になるか、補助率と上限、年度の締切や予算の残り、必要書類です。自治体によっては事前の現地調査や相談が必要なこともあるので、解体を考え始めたら早めに連絡するとよいでしょう。
06
補助以外で解体費を抑えるコツと税金の注意点
補助金が使えない場合でも、工夫しだいで解体費の負担は軽くできます。一方で、解体後の税金にも注意が必要です。
- 必ず複数の解体業者から相見積もりを取る
- 残置物(家具・荷物)は事前に自分で片付けておく
- 見積もりの内訳(廃材処分費など)を確認する
- 更地にすると土地の固定資産税が上がる場合がある
解体費は業者によって差が出るため、必ず2〜3社以上から相見積もりを取り、内訳を比べましょう。家の中の荷物を自分で片付けておくと処分費を抑えられます。注意したいのは税金です。建物が建っている土地は『住宅用地の特例』で固定資産税が軽くなっていますが、解体して更地にするとこの特例が外れ、土地の固定資産税が上がることがあります。解体のタイミングや跡地の活用(売却・駐車場など)も含め、総合的に判断することが大切です。判断に迷うときは、自治体の窓口や専門家に相談しましょう。
★ あわせて準備したい
空き家の防犯・管理グッズ
解体や売却までしばらく空き家を管理する場合は、防犯や郵便物対策のグッズがあると安心です。簡易な防犯対策で放火や不法侵入のリスクを下げられます。
よくある質問
Q. 空き家の解体に補助金は使えますか?
A. 多くの自治体で『老朽危険空家除却補助金』などの名称の制度が用意されている場合があります。ただし国の一律制度ではなく、各市区町村が独自に実施するもので、制度がある自治体とない自治体があります。補助の有無・対象・補助率・上限額は自治体ごとに大きく異なるため、空き家のある市区町村のホームページや窓口で確認するのが確実です。
Q. どんな空き家が補助の対象になりやすいですか?
A. 老朽化が進み、倒壊などの危険がある建物が対象になりやすいです。自治体によっては『特定空家等』に該当する建物や、専門家の調査で危険と判定された建物を対象とします。一定年数以上使われていないこと、申請者が所有者または相続人であること、税金の滞納がないことなどを求められる場合もあります。対象条件は自治体ごとに異なるため窓口で確認しましょう。
Q. 補助金はどのくらいもらえますか?
A. 解体工事費の一定割合(たとえば2分の1や3分の1など)を、上限額の範囲で補助する形が多いですが、補助率も上限額も自治体ごとにまったく異なり、一概には言えません。年度ごとに予算が決まっており、予算が尽きると受付終了になったり、先着順・抽選になることもあります。早めに自治体へ確認し、年度の早い時期に動くと有利になりやすいです。
Q. 申請で一番気をつけることは何ですか?
A. 補助金は必ず工事の着工前に申請し、自治体の交付決定を受けてから契約・着工することです。先に解体を始めてしまうと、対象の建物でも補助を受けられないのが原則です。また補助金は工事完了後の後払いが多く、いったん費用を立て替える必要があります。申請から交付決定まで時間がかかることもあるため、解体の予定は余裕をもって組みましょう。
Q. 補助以外に解体費を抑える方法はありますか?
A. 必ず2〜3社以上の解体業者から相見積もりを取り、内訳を比べることです。家の中の荷物を事前に自分で片付けておくと処分費を抑えられます。なお、建物を解体して更地にすると『住宅用地の特例』が外れ、土地の固定資産税が上がることがあります。解体のタイミングや跡地の活用も含めて総合的に判断し、迷うときは自治体の窓口や専門家に相談しましょう。
この記事のまとめ
- 空き家の解体補助金は多くの自治体にある場合があるが、国の一律制度ではなく自治体ごとに異なる
- 老朽化して危険な空き家や『特定空家等』に近い建物ほど対象になりやすい
- 補助率や上限額は自治体でまちまち。予算に限りがあり早めの確認が有利
- 補助金は必ず着工前に申請し、交付決定を受けてから契約・着工する。後払いが多い
- 補助がなくても相見積もりで費用を抑えられる。更地にすると固定資産税が上がる点に注意
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EDITORIAL TEAM
こもれび編集部 | 空き家・実家の片付け担当
監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム
本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。
最終更新日: 2026年06月26日
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