土地の相続登記には7種類の書類が必要で、取得先・費用・順序を正しく把握することが手続きをスムーズに進める最大のポイントです。2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に申請しなければ10万円以下の過料が科される可能性があります。必要書類を早めに揃えることが、義務化対応の第一歩です。

「どの書類をどこで取ればいいかわからない」「費用がどのくらいかかるか不安」という方は多くいます。この記事では、被相続人の戸籍謄本から固定資産税評価証明書まで、相続登記に必要な書類7種類すべての取得場所・費用・注意点を網羅的に解説します。申請の流れや登録免許税の計算方法まで一通り確認できるので、ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかること

  • 土地の相続登記に必要な7種類の書類と取得場所
  • 各書類の費用目安と取得にかかる日数
  • 登録免許税(固定資産税評価額×0.4%)の計算方法
  • 法務局への申請手順と2024年義務化の概要

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相続登記を自分で進めるための参考書

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7種類 相続登記の必要書類
最低限必要な書類数
固定資産税評価額×0.4% 登録免許税
相続登記の税率
3年以内 相続登記の申請期限
2024年4月1日義務化

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01 相続登記に必要な書類一覧(7種類)

土地の相続登記を法務局に申請するには、最低でも以下の7種類の書類を準備する必要があります。遺産分割協議書が必要かどうかは相続のケースによって異なりますが、複数の相続人がいる場合はほぼ必須です。

  • ①登記申請書(法務局窓口またはホームページから入手・無料)
  • ②被相続人の戸籍謄本一式(出生から死亡までの連続した謄本)
  • ③被相続人の住民票の除票(死亡後に市区町村役場で取得)
  • ④相続人全員の戸籍謄本(現在の戸籍)
  • ⑤不動産を取得する相続人の住民票(現住所確認用)
  • ⑥遺産分割協議書(相続人全員の実印・印鑑証明書付き)
  • ⑦固定資産税評価証明書(土地所在地の市区町村役場で取得・有料)

これらはそれぞれ取得場所が異なり、費用も発生します。まず書類の全体像を把握してから収集を開始すると、抜け漏れを防ぎやすくなります。なお、申請先は「土地の所在地を管轄する法務局」となります。管轄法務局は法務省のホームページで確認できます。

01 相続登記に必要な書類一覧(7種類)
写真: Zonghao Feng / Pexels

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02 各書類の取得場所と費用の目安

必要書類はすべて同じ場所で取れるわけではありません。市区町村役場・法務局・金融機関など複数の窓口を回る必要があるため、取得場所ごとに整理しておくと効率的です。

  • 登記申請書:法務局の窓口またはホームページからダウンロード(無料)
  • 被相続人の戸籍謄本(出生〜死亡):本籍地の市区町村役場。複数の市区町村にまたがる場合は各役場へ郵送請求も可能。費用は1通450〜750円程度
  • 被相続人の住民票の除票:最後の住所地の市区町村役場。費用は1通300円程度
  • 相続人全員の戸籍謄本:各相続人の本籍地の市区町村役場。費用は1通450〜750円程度
  • 不動産を取得する相続人の住民票:現住所地の市区町村役場。費用は1通300円程度
  • 遺産分割協議書:相続人間で作成(書式は法務局ホームページや司法書士事務所で確認可)
  • 固定資産税評価証明書:土地所在地の市区町村役場(東京23区は都税事務所)。費用は1通200〜400円程度。年度ごとに発行され、毎年4月1日以降に最新年度分が取得可能

【ポイント】固定資産税評価証明書は「土地が所在する市区町村」の役場で取得します。相続人の住所地ではなく土地の所在地である点に注意してください。複数の土地が異なる市区町村にある場合は、それぞれの役場から取得が必要です。

書類取得にかかる費用の合計は、相続の規模や書類数によって異なりますが、一般的に数千円〜1万円程度になることが多いです。

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03 被相続人の戸籍謄本(出生〜死亡)の集め方

相続登記の中で最も手間がかかるのが、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本の収集です。婚姻・転籍・改製などで本籍地が変わるたびに別の謄本が必要となるため、複数の市区町村役場から取り寄せる必要がある場合があります。

  • まず死亡時の戸籍謄本(除籍謄本)を本籍地の市区町村役場で取得する
  • その謄本に記載された「改製原戸籍」や「転籍前の本籍地」をたどって前の謄本を取得する
  • 出生記載のある謄本まで連続して揃えることが必要
  • 郵送での請求も可能(定額小為替と返信用封筒を同封)

なお、2024年3月1日からスタートした「広域交付制度」により、最寄りの市区町村役場の窓口で他市区町村分の戸籍謄本も一括取得できるようになりました(コンビニ交付・郵送は対象外)。この制度を活用すると、複数の役場に個別に請求する手間を省けます。法定相続情報証明制度を利用すれば、一度揃えた戸籍謄本から「法定相続情報一覧図」を法務局で発行してもらい、他の手続きでの謄本提出を省略することもできます。

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04 遺産分割協議書の作成ルールと注意点

相続人が複数いる場合、誰がどの土地を相続するかを話し合いで決め、その合意内容を書面にしたものが遺産分割協議書です。相続登記の申請では、この協議書が「相続の原因」を証明する重要書類となります。

  • 相続人全員が参加した協議であることが必要(一人でも欠けると無効)
  • 相続人全員が協議書に署名・実印で押印する
  • 各相続人の印鑑証明書(市区町村役場発行・発行から3ヶ月以内のもの)を添付する
  • 公正証書にする義務はないが、後日トラブルを防ぐために公正証書化も選択肢
  • 書式の決まりはないが、不動産の特定(地番・地目・地積)を正確に記載する

【重要】遺産分割協議書に添付する印鑑証明書は「発行から3ヶ月以内」のものが必要です。協議成立から申請までに時間がかかる場合は、印鑑証明書の有効期限に注意して再取得が必要になることがあります。

遺産分割協議書の作成が難しい場合や、相続人間で意見が対立している場合は、司法書士や弁護士に相談することをお勧めします。協議がまとまらない場合は家庭裁判所で遺産分割調停を申し立てる方法もあります。

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02 各書類の取得場所と費用の目安
写真: Thirdman / Pexels

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05 登録免許税の計算方法と納付方法

相続登記の申請時には「登録免許税」を納付する必要があります。登録免許税は不動産の固定資産税評価額をもとに計算します。

  • 税率:固定資産税評価額 × 0.4%(相続による所有権移転登記の場合)
  • 例:評価額2,000万円の土地 → 2,000万円 × 0.4% = 8万円
  • 複数の土地をまとめて申請する場合は、すべての土地の評価額を合算して計算する
  • 100円未満の端数は切り捨て(1,000円未満の場合は一律1,000円)

固定資産税評価額は固定資産税評価証明書または固定資産税の課税明細書で確認できます。課税明細書は毎年4〜6月頃に市区町村から送付される書類です。

登録免許税の納付方法は、原則として収入印紙を購入して申請書に貼付する方法です。収入印紙は法務局内の印紙売り場や郵便局で購入できます。なお、オンライン申請の場合はインターネットバンキングを利用した電子納付も選択できます。

【参考】相続税の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人数です(国税庁)。登録免許税と相続税は別の税金であり、登録免許税は相続登記の申請時に必ず発生しますが、相続税は遺産総額が基礎控除を超える場合にのみ課税されます。相続税の申告期限は相続開始を知った翌日から10ヶ月以内です。

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06 法務局への申請手順と義務化の概要

書類が揃ったら、土地の所在地を管轄する法務局へ申請します。申請方法は「窓口申請」「郵送申請」「オンライン申請」の3種類があります。

  • 窓口申請:管轄法務局の登記部門に直接持参。その場で不備を確認してもらえる
  • 郵送申請:書類一式を管轄法務局宛に送付。補正がある場合は郵送または電話で連絡が来る
  • オンライン申請:法務省の「登記・供託オンライン申請システム」を利用。添付書類は郵送が必要な場合もある

申請から登記完了まで、法務局の混雑状況によって1〜2週間程度かかることが一般的です。登記完了後は「登記完了証」と「登記識別情報通知」が交付されます。登記識別情報(権利証に相当)は重要書類ですので大切に保管してください。

2024年4月1日からの義務化について:法務省の改正不動産登記法により、相続で土地・建物を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請が義務付けられました。正当な理由なく期限内に申請しない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。また、2024年4月1日より前に発生した相続についても、2027年3月31日までに申請が必要です。相続放棄する場合は相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります(延長申請も可能)。

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07 専門家(司法書士)への依頼を検討するケース

相続登記は本人申請(自分で手続き)も可能ですが、状況によっては司法書士への依頼を検討したほうがスムーズです。以下に当てはまる場合は専門家のサポートを活用しましょう。

  • 被相続人の本籍地が複数回変わっており、戸籍謄本の収集が複雑な場合
  • 相続人が多く、遺産分割協議のまとめが難しい場合
  • 土地が複数の市区町村にある場合
  • 相続人の中に行方不明者・未成年者・認知症の方がいる場合
  • 相続放棄や限定承認を検討している場合
  • 仕事が忙しく書類収集・申請手続きの時間が取れない場合

司法書士への依頼費用は、土地の評価額や案件の複雑さによって異なりますが、一般的に5万〜15万円程度が目安です。費用がかかる分、書類収集から申請まで一括してサポートしてもらえるため、ミスや手戻りのリスクを大幅に下げられます。

なお、銀行口座の凍結後に困った場合は「遺産の仮払い制度」を利用できます。1金融機関あたり150万円または預金残高×1/3(相続人1人あたり)のいずれか低い額まで、相続人単独で払い戻しを受けることが可能です。相続登記と並行して手続きを進めることを検討してください。

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この記事のまとめ

  • 土地の相続登記には登記申請書・戸籍謄本・住民票の除票・遺産分割協議書など7種類の書類が必要
  • 登録免許税は固定資産税評価額×0.4%で、収入印紙を購入して申請書に貼付して納付する
  • 2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に法務局へ申請しないと10万円以下の過料の対象になる
  • 遺産分割協議書には相続人全員の署名・実印・発行から3ヶ月以内の印鑑証明書の添付が必要
  • 複雑なケース(相続人多数・戸籍収集が困難・土地が複数市区町村など)は司法書士への依頼を検討するとスムーズ

EDITORIAL TEAM

こもれび編集部 | 相続・諸手続き担当

監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム

本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。

最終更新日: 2026年06月25日

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