墓じまいの手順は、「①親族・お寺に相談→②新しい納骨先を決める→③改葬許可など書類を準備→④閉眼供養で遺骨を取り出す→⑤墓石を撤去して更地に戻す→⑥新しい供養先へ納骨」という流れで進みます。お墓を継ぐ人がいない、遠くて管理できないといった理由で、墓じまいを選ぶ人が増えています。

墓じまいは行政手続き・お寺との関係・親族の気持ち・費用が絡む、慎重さが必要な作業です。この記事では、全体の流れ、必要書類、費用の目安、トラブルを防ぐ進め方まで、はじめての方にも分かるように解説します。

この記事でわかること

  • 墓じまいの全体の流れ(相談〜納骨)
  • 改葬許可など必要な書類と手続き
  • 墓じまいの費用の目安と内訳
  • 親族・お寺とのトラブルを防ぐ進め方

★ あわせて準備したい

供養・お墓の選び方を知る一冊

墓じまい後の納骨先は、永代供養・樹木葬・納骨堂・散骨など選択肢が豊富です。供養やお墓選びがわかる本で、家族に合った方法を整理しておくと安心です。

改葬 許可
市区町村で取得が必要
閉眼 供養
遺骨を取り出す前に行う
全員 合意
親族の同意が不可欠

01

墓じまいとは?増えている理由

墓じまいとは、今あるお墓から遺骨を取り出してお墓を撤去・更地にし、別の方法で供養し直すことです。「改葬」とも呼ばれます。次のような理由で選ばれています。

  • お墓を継ぐ人(承継者)がいない
  • お墓が遠方で、お参りや管理が難しい
  • 子や孫に管理の負担をかけたくない
  • 維持費・管理料の負担を減らしたい

少子化や核家族化を背景に、墓じまいを検討する人は年々増えています。

墓じまいとは?増えている理由
写真: Meruyert Gonullu / Pexels

02

墓じまいの全体の流れ

墓じまいは、おおむね次の手順で進みます。

  • ①親族・お寺(墓地管理者)に相談する:最初にしっかり話し合う
  • ②新しい納骨先を決める:永代供養墓・樹木葬・納骨堂・手元供養・散骨など
  • ③書類を準備する:改葬許可申請書、受入証明書、埋蔵証明書など
  • ④改葬許可証を取得する:今のお墓がある市区町村で発行
  • ⑤閉眼供養をして遺骨を取り出す:僧侶に魂抜きをしてもらう
  • ⑥墓石を撤去し、更地に戻して返還する:石材店が施工
  • ⑦新しい供養先へ納骨する

03

改葬許可など必要な書類

遺骨を移すには、法律(墓地埋葬法)に基づく「改葬許可」が必要です。主な書類は次のとおりです。

  • 改葬許可申請書:今のお墓がある市区町村で入手・提出
  • 埋蔵(埋葬)証明書:今の墓地の管理者が発行
  • 受入証明書(使用許可書):新しい納骨先が発行

これらを市区町村に提出すると「改葬許可証」が交付されます。改葬許可証がないと遺骨を移せません。書類の様式や必要書類は自治体で異なるため、窓口で確認しましょう。

04

墓じまいの費用の目安

墓じまいには、撤去費用と新しい供養先の費用がかかります。

  • 墓石の撤去・更地工事:1㎡あたり10万円前後(墓地の広さ・立地による)。一般的に総額10万〜30万円程度
  • 閉眼供養のお布施:1万〜5万円程度
  • 離檀料(お寺の場合):お寺へのお礼。数万〜十数万円が目安(地域・お寺による)
  • 新しい納骨先の費用:永代供養5万〜、樹木葬10万〜、納骨堂など方法による

合計では、数十万円〜が一つの目安です。新しい納骨先の費用が大きく影響します。

PR
墓じまいの全体の流れ
写真: Kemi Lo / Pexels

05

親族・お寺とのトラブルを防ぐ

墓じまいは、気持ちと費用の両面でトラブルになりやすい作業です。次に注意しましょう。

  • 親族の同意を得る:お参りしたい親族もいる。独断で進めず、事前に十分相談する
  • お寺に丁寧に相談する:長年お世話になったお寺へは、感謝を伝えつつ誠実に話す
  • 離檀料は事前に確認:高額な離檀料をめぐるトラブルもある。納得して決める
  • 新しい供養先を先に決める:遺骨の行き先を確保してから進める

離檀料に決まった金額はありません。法外な請求に困ったときは、消費生活センターや専門家に相談しましょう。多くは誠実な話し合いで解決できます。

06

墓じまい後の供養先の選び方

取り出した遺骨は、新しい方法で供養します。主な選択肢は次のとおりです。

  • 永代供養墓:寺院や霊園が管理・供養。承継者がいなくても安心
  • 樹木葬:樹木や花を墓標とする。自然志向の人に人気
  • 納骨堂:屋内に納める。天候を気にせずお参りできる
  • 散骨:海洋散骨など。お墓を持たない選択
  • 手元供養:一部を自宅で供養する

管理の手間・費用・お参りのしやすさ・家族の希望を踏まえて選びましょう。

★ あわせて準備したい

手元供養という選択も

遺骨の一部を手元に残す手元供養なら、墓じまい後も故人を身近に感じられます。小さな骨壷やメモリアルグッズを用意しておきましょう。

よくある質問

Q. 墓じまいはどんな手順で進めますか?

A. 親族・お寺に相談し、新しい納骨先を決めてから、改葬許可などの書類を準備します。閉眼供養で遺骨を取り出し、墓石を撤去して更地に戻し、新しい供養先へ納骨します。書類の改葬許可証がないと遺骨を移せません。

Q. 墓じまいに必要な書類は?

A. 改葬許可申請書(今のお墓の市区町村)、埋蔵証明書(現在の墓地管理者)、受入証明書(新しい納骨先)が主な書類です。これらを提出して改葬許可証の交付を受けます。様式は自治体で異なります。

Q. 墓じまいの費用はいくらですか?

A. 墓石の撤去・更地工事で10万〜30万円程度、閉眼供養のお布施1万〜5万円、お寺の場合は離檀料、さらに新しい納骨先の費用がかかります。合計で数十万円〜が一つの目安です。

Q. 離檀料はいくら払うのですか?

A. 決まった金額はなく、数万〜十数万円が目安とされます。長年お世話になったお寺への感謝の気持ちです。法外な請求でトラブルになった場合は、消費生活センターや専門家に相談しましょう。

Q. 親族が墓じまいに反対しています。

A. お参りを望む親族もいるため、独断で進めずに十分話し合うことが大切です。墓じまいの理由(承継者がいない、管理が難しいなど)を丁寧に説明し、新しい供養先も含めて全員が納得できるよう進めましょう。

この記事のまとめ

  • 墓じまいは『相談→納骨先決定→書類→閉眼供養・遺骨取り出し→墓石撤去→納骨』の流れ
  • 遺骨を移すには改葬許可証が必要。埋蔵証明書・受入証明書をそろえて市区町村へ
  • 費用は墓石撤去10〜30万+閉眼供養+離檀料+新しい納骨先で、合計数十万円〜
  • 親族の同意とお寺への誠実な相談が不可欠。離檀料は事前に確認
  • 新しい供養先は永代供養・樹木葬・納骨堂・散骨・手元供養から選ぶ

参考・出典

※制度・料金は改正や地域差があります。最新の情報は各公式サイト・お住まいの自治体でご確認ください。

EDITORIAL TEAM

こもれび編集部 | 葬儀・お墓・供養担当

監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム

本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。

最終更新日: 2026年06月04日

ABOUT ME
アバター画像
こもれび編集部
国内旅行・暮らしのお役立ち情報を発信中。実際に訪れたホテルレビュー・観光モデルコース・育児に役立つグッズ比較など、日常がちょっと豊かになる記事をお届けしています。旅行プランのご参考にぜひご活用ください。