家族葬の金額は全国平均でおよそ100〜110万円前後、内訳は「葬儀一式費用60〜80万円+飲食・返礼費用20万円前後+寺院へのお布施10〜30万円」が目安です。参列者が少ないぶん香典収入も少ないため、実質的な自己負担は一般葬と大きく変わらないケースもある点に注意が必要です。

「家族葬=安い」というイメージだけで決めると、広告の格安プラン料金と実際の請求額の差に驚くことになりかねません。この記事では、家族葬の金額の内訳、プランに含まれない追加費用、他の葬儀形式との比較、健康保険の給付金、費用を賢く抑える7つの方法までを具体的な数字で解説します。

この記事でわかること

  • 家族葬の金額相場(平均100〜110万円前後)と3つの費用内訳
  • 広告の格安プラン料金に含まれない追加費用の具体例
  • 一般葬・一日葬・直葬との金額比較と選び方の目安
  • 葬祭費・埋葬料などの給付金と費用を安く抑える7つのコツ

★ あわせて準備したい

葬儀の見積もり・手続きに役立つ一冊

葬儀費用は「相場を知っているかどうか」で数十万円変わることもあります。葬儀の段取りや死後手続きを網羅した実用書を一冊手元に置いておくと、見積もりの比較や葬儀後の手続きに慌てず対応できます。

100〜110万円 家族葬の総額平均
葬儀一式+飲食返礼+お布施を含めた目安
10〜30万円 寺院へのお布施目安
通夜・葬儀の読経+戒名料を含む幅
5万円 葬祭費・埋葬料の給付
国民健康保険・健康保険から支給(自治体により1〜7万円)

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01 家族葬の金額相場|平均100〜110万円の根拠

家族葬の金額は、各種の葬儀費用調査で総額平均100〜110万円前後という結果が続いています。ただしこれは飲食・返礼・お布施まで含めた「支払総額」の話で、葬儀社の広告に出る「プラン料金40〜60万円」とは別物です。まずこの構造を理解しましょう。

葬儀費用は大きく3つのブロックで構成されます。

  • ①葬儀一式費用(60〜80万円):祭壇・棺・遺影・ドライアイス・寝台車・式場使用料・火葬料・スタッフ人件費など、葬儀社に支払う本体費用。
  • ②飲食接待・返礼費用(10〜30万円):通夜振る舞い・精進落とし(1人3,000〜5,000円×人数)、会葬返礼品・香典返し(香典額の半分〜3分の1)。参列者数に比例します。
  • ③宗教者への謝礼(10〜30万円):僧侶への通夜・葬儀の読経のお布施、戒名料、御車代・御膳料。宗派・寺格・戒名のランクで大きく変動します。

参列者20名前後の標準的な家族葬なら、①70万円+②15万円+③20万円=約105万円という計算になり、平均値とほぼ一致します。無宗教で行えば③が不要になり70〜90万円程度、飲食を省けばさらに下がります。

【注意】家族葬は参列者が少ないため香典収入も少なくなります。一般葬で香典が100万円集まるケースと比べると、「総額は安いのに実質負担は変わらない」ことも。金額だけでなく、故人の交友関係や遺族の負担感も含めて形式を選びましょう。

01 家族葬の金額相場|平均100〜110万円の根拠
写真: www.kaboompics.com / Pexels

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02 「プラン料金40万円」に含まれないもの|追加費用の実例

「家族葬40万円」といった広告価格と最終請求額の差は、消費者トラブルとして国民生活センターにも相談が寄せられる典型パターンです。プラン料金は「最低限の物品・サービスのセット価格」であり、次の費用が別途かかることが多いと知っておきましょう。

  • 火葬料金(無料〜7万円程度):公営火葬場は住民なら無料〜2万円程度の地域が多い一方、東京23区の民営火葬場は5〜9万円程度かかります。プランに「火葬料別」と書かれていないか要確認。
  • ドライアイスの追加(1日1万円前後):プランに含まれるのは2〜3日分。火葬場の予約が取れず日数が延びると追加されます。都市部では友引明けや冬季に4〜7日待ちも珍しくありません。
  • 安置施設の使用料(1日5,000円〜3万円):自宅安置できない場合の霊安室・安置室の費用。日数分かかります。
  • 寝台車・霊柩車の距離超過料金:プランは「10km以内」などの制限付きが一般的。病院や火葬場が遠いと加算されます。
  • 式場使用料(5〜20万円):プラン記載の式場以外を使う場合や、公営斎場が取れず民営式場になった場合に発生。
  • 返礼品・料理・お布施:そもそもプラン対象外であることがほとんどです。

見積もりを取る際は「この見積もりのほかに発生しうる費用をすべて教えてください」と必ず質問し、書面で回答をもらいましょう。2社以上の相見積もりを取ると、適正価格と各社の含有範囲の違いが一目でわかります。

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03 一般葬・一日葬・直葬との金額比較

家族葬の金額を評価するには、他の形式との比較が欠かせません。それぞれの相場と特徴を整理します。

  • 一般葬(総額150〜200万円前後):通夜+告別式を一般会葬者を迎えて実施。参列者50名以上で飲食・返礼費がかさむ一方、香典収入が多く実質負担は見た目より軽くなることも。会社関係・地域の付き合いが広い場合に適しています。
  • 家族葬(総額100〜110万円前後):通夜+告別式を近親者のみで実施。儀式は省かず参列者だけを絞る形式。
  • 一日葬(総額70〜90万円前後):通夜を省略し告別式と火葬を1日で行う形式。式場使用や飲食が1日分になり、遺族の体力的負担も軽減されます。
  • 直葬・火葬式(総額20〜40万円前後):儀式を行わず火葬のみ。費用は最小ですが、菩提寺がある場合は事前相談が必須で、「お別れが呆気なかった」と後悔する声もあります。

形式選びの目安は、①故人の交友関係の広さ(弔問客が多そうなら家族葬より一般葬の方が後日対応の負担が減る)、②菩提寺との関係(寺院との付き合いがあるなら直葬は要相談)、③遺族の体力と日程、④予算、の4点です。「安いから」だけで直葬を選び、後から自宅への弔問が続いて疲弊したという声は少なくありません。参列者が30名を超えそうなら一般葬寄りの見積もりも取って比較しましょう。

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04 お布施・戒名料の金額目安|宗教者費用の実際

葬儀費用の中で最も不透明になりがちなのが寺院への費用です。家族葬でも読経・戒名の内容は一般葬と変わらないため、お布施が「家族葬だから安くなる」ことは基本的にありません。目安は次のとおりです。

  • 読経のお布施(通夜・葬儀・火葬前後の読経一式):15〜30万円程度が一般的な目安。地域・宗派・寺格で差があります。
  • 戒名料:信士・信女で数万円〜10万円、居士・大姉で20〜50万円、院号が付くと50万円以上になることも。読経のお布施に含めて渡す場合と別に包む場合があります。
  • 御車代:5,000円〜1万円。寺から式場までの交通費として。
  • 御膳料:5,000円〜1万円。僧侶が会食を辞退した場合に渡します。

菩提寺がある場合は、金額に迷ったら「皆さまどのくらい包まれていますか」と直接尋ねて問題ありません。菩提寺がない場合は、葬儀社経由や僧侶手配サービスで依頼でき、こちらは読経+戒名込みで5〜20万円程度の定額が主流です。

注意したいのは、菩提寺があるのに無断で手配サービスの僧侶に依頼するケースです。菩提寺の墓に納骨する際、「当寺以外で授かった戒名では納骨できない」と言われるトラブルが実際にあります。菩提寺がある場合は、家族葬にする旨も含めて必ず事前に一報を入れましょう。

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02 「プラン料金40万円」に含まれないもの|追加費用の実例
写真: cottonbro studio / Pexels

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05 使える給付金・補助制度|葬祭費・埋葬料で最大7万円

葬儀費用には公的な給付制度があります。いずれも申請しないともらえないため、忘れずに手続きしましょう。

  • 葬祭費(国民健康保険・後期高齢者医療制度):故人が国保・後期高齢者医療の被保険者だった場合、葬儀を行った人(喪主)に1〜7万円(多くの自治体で5万円)が支給されます。申請先は市区町村の窓口、期限は葬儀の翌日から2年以内。葬儀の領収書・喪主名義の口座などが必要です。
  • 埋葬料(健康保険・協会けんぽ等):故人が会社員などで健康保険の被保険者だった場合、生計を維持されていた遺族に一律5万円が支給されます。申請先は協会けんぽ・健康保険組合、期限は死亡日の翌日から2年以内です。家族(被扶養者)が亡くなった場合は被保険者に「家族埋葬料」5万円が出ます。
  • 葬祭扶助(生活保護法):遺族が生活保護受給者であるなど困窮していて葬儀費用を出せない場合、自治体が定める基準額(大人20万円前後)の範囲で直葬相当の葬儀を行える制度です。葬儀の前に福祉事務所への申請が必要で、事後申請は認められません。
  • そのほか:故人が加入していた生命保険・共済の死亡保険金、会社の弔慰金・互助会の積立、労災の場合の葬祭料なども確認しましょう。

【相続税の豆知識】葬儀にかかった費用(葬儀一式・お布施・火葬料など)は相続税の計算で遺産総額から差し引けます(香典返しや法要費用は対象外)。お布施は領収書が出ないことも多いため、金額・日付・寺院名をメモで残しておきましょう(国税庁)。

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06 家族葬の金額を安く抑える7つのコツ

同じ内容の家族葬でも、準備の仕方で総額は数十万円変わります。実践しやすい順に7つのコツを紹介します。

  • ①相見積もりを取る(効果:10〜30万円):2〜3社から同条件で見積もりを取るだけで、価格とサービスの比較ができます。病院紹介の葬儀社に即決せず、いったん搬送のみ依頼して式は別途検討することも可能です。
  • ②公営斎場・公営火葬場を使う(効果:5〜20万円):式場使用料・火葬料が民営より大幅に安く、火葬場併設なら霊柩車代も浮きます。人気が高く日程が数日先になる点は許容が必要です。
  • ③事前相談・生前見積もりをしておく(効果:10万円超も):亡くなってからの数時間で決めると比較も交渉もできません。事前相談割引を設ける葬儀社も多く、内容の吟味ができるだけで過剰なオプションを避けられます。
  • ④祭壇・棺・返礼品のランクを見直す:祭壇は価格差が最も大きい項目です。家族だけなら花祭壇の小型プランで十分なことも。棺は10万円台と数十万円台で機能差はほぼありません。
  • ⑤飲食を簡素化する:通夜振る舞いを近親者のみの弁当形式にする、精進落としを省略して後日の会食に替えるなどで数万円単位の節約になります。
  • ⑥互助会・葬儀保険・自治体の規格葬儀を確認する:故人が互助会に積立していないか確認を(解約・利用どちらも可)。自治体によっては低価格の「市民葬・区民葬」制度があります。
  • ⑦補助金・給付金を漏れなく申請する:前セクションの葬祭費・埋葬料5万円は必ず申請。加えて高額療養費や未支給年金など、死亡に伴う請求もれも確認しましょう。

注意点として、安さだけを追うと後悔につながるのがお葬式です。「見積もりの内訳が明瞭か」「担当者が質問に誠実に答えるか」「追加費用の説明があるか」という葬儀社の信頼性こそ、金額以上に重要な比較ポイントです。

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この記事のまとめ

  • 家族葬の金額は総額平均100〜110万円前後。内訳は葬儀一式60〜80万円+飲食返礼10〜30万円+お布施10〜30万円
  • 広告のプラン料金には火葬料・安置料・ドライアイス追加・お布施などが含まれないことが多く、見積もり時に「他にかかる費用」を書面で確認する
  • 一日葬なら70〜90万円、直葬なら20〜40万円まで下がるが、菩提寺との関係や弔問対応の負担も考慮して選ぶ
  • 国保の葬祭費(多くは5万円)・健康保険の埋葬料(5万円)は申請期限2年以内。申請しないと支給されない
  • 相見積もり・公営斎場の利用・事前相談の3つだけで数十万円の差が出る。葬儀費用は相続税の計算で遺産から控除可能

参考・出典

※制度・料金は改正や地域差があります。最新の情報は各公式サイト・お住まいの自治体でご確認ください。

EDITORIAL TEAM

こもれび編集部 | 葬儀・お墓・供養担当

監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム

本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。

最終更新日: 2026年06月29日

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