一日葬とは、本来2日間かけて行う通夜・告別式のうち通夜を省略し、告別式と火葬を1日で執り行う葬儀形式です。「ワンデーセレモニー」と呼ばれることもあります。高齢の親族が多く2日間の拘束が負担になる場合や、遠方からの参列者に宿泊をさせたくない場合に選ばれることが増えています。

この記事でわかること

  • 一日葬の費用相場
  • 火葬式・家族葬・一般葬との費用比較
  • 追加費用が発生しやすい5つのポイント
  • 一日葬の費用を安く抑える5つの方法

★ あわせて準備したい

葬儀の希望を家族に残しておくために

「自分のときは一日葬でいい」という希望も、書き残しておかなければ家族には伝わりません。エンディングノートに葬儀の形式・予算・呼んでほしい人を書いておくと、遺された家族の負担が大きく減ります。

30〜50万円 一日葬の総額相場
葬儀一式+火葬料金の目安(お布施別)
約30万円 家族葬との差額目安
通夜関連の会場費・飲食費が不要になる分
5〜15万円 一日葬のお布施目安
読経・戒名料は寺院や地域で大きく変動

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01 一日葬とは|通夜を省略して1日で見送る葬儀形式

一日葬の特徴

  • 日程:告別式当日の1日のみ(安置期間は別途必要。法律上、死後24時間は火葬できません)。
  • 参列者:家族・親族中心の10〜30名程度が一般的。
  • 宗教儀式:告別式では僧侶の読経・焼香など通常の宗教儀式を行います。読経を一切行わない火葬式(直葬)とはこの点が異なります。

注意したいのは、通夜を省略しても「1日分の費用が半分になる」わけではないことです。祭壇・棺・遺影・安置料・搬送費など葬儀の基本費用の多くは通夜の有無に関係なく発生します。節約できるのは主に通夜の会場使用料と通夜振る舞い(飲食)の費用です。

【法律上の注意】墓地埋葬法により、死亡後24時間を経過しなければ火葬できません(一部感染症等を除く)。一日葬でも逝去当日に火葬はできず、最低1日以上の安置が必要です。安置日数分の安置料・ドライアイス代が費用に影響します。

01 一日葬とは|通夜を省略して1日で見送る葬儀形式
写真: Rene Terp / Pexels

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02 一日葬の費用相場|総額30〜50万円の内訳

一日葬の費用相場は、葬儀社のプラン料金と火葬料金を合わせて総額30〜50万円前後が目安です。大手葬儀社・葬儀仲介サービスの一日葬プランは30〜45万円程度の価格帯に集中していますが、参列人数や地域、オプションによって変動します。

費用の内訳(目安)

項目相場内容
葬儀一式費用25〜40万円祭壇・棺・遺影・搬送・安置・スタッフ人件費など
火葬料金0〜7万円公営は無料〜2万円程度、民営は5〜7万円程度
式場使用料5〜15万円プランに含まれる場合と別料金の場合がある
飲食・返礼品1人3,000〜6,000円精進落とし・会葬返礼品(人数分)
お布施5〜15万円読経・戒名料。菩提寺との関係で変動

広告などで見かける「一日葬○万円〜」という表示は、最小構成の基本プラン料金であることがほとんどです。安置日数の延長、ドライアイスの追加、式場のグレード、参列人数の増加などで最終的な請求額は表示価格より10〜20万円高くなるケースが珍しくありません。見積もりの段階で「この金額以外に何が追加になり得るか」を必ず書面で確認しましょう。

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03 火葬式・家族葬・一般葬との費用比較

一日葬を検討するときは、他の葬儀形式との費用差と内容の違いを比較して選ぶことが大切です。

形式総額相場日程・内容
火葬式(直葬)10〜30万円式を行わず火葬のみ
一日葬30〜50万円通夜なし・告別式+火葬を1日で
家族葬70〜110万円通夜+告別式を2日間・少人数
一般葬120〜200万円通夜+告別式・一般会葬者も参列

一日葬が向いているケース

  • 高齢の親族が多い:2日間の儀式は体力的負担が大きいため、1日にまとめることで参列しやすくなります。
  • 費用を抑えつつ、きちんとお別れの儀式はしたい:直葬では簡素すぎると感じる家族に適しています。
  • 遠方の親族が日帰りで参列したい:宿泊費・移動の負担を減らせます。

一方で、故人の交友関係が広く弔問客が多く見込まれる場合は、通夜がないぶん参列機会が限られ、葬儀後に自宅への弔問が相次いで対応に追われることがあります。参列できなかった方への配慮(後日のお別れ会や丁寧な挨拶状)も含めて検討しましょう。

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04 追加費用が発生しやすい5つのポイント

一日葬の請求額がプラン表示より高くなる主な原因は、次の5つです。見積もり時に必ず確認してください。

  • ①安置日数の延長(1日あたり1〜3万円):火葬場の混雑で数日待ちになると、安置料とドライアイス代(1日約1万円前後)が日数分加算されます。都市部では火葬まで3〜7日待つことも珍しくありません。
  • ②搬送距離の超過(10kmごとに数千円〜):プランに含まれる搬送距離(例:10kmまで)を超えると追加料金がかかります。病院から自宅・安置施設・式場への複数回の搬送が必要な点にも注意。
  • ③式場使用料が別料金:「プラン料金に式場費は含まれません」というケースがあります。公営斎場なら5万円前後、民営式場なら10〜20万円かかることも。
  • ④火葬料金が別料金:公営火葬場は住民なら無料〜2万円程度の自治体が多い一方、東京23区の民営火葬場は最大で9万円程度かかります。住民票のない地域で火葬すると住民外料金で2〜4倍になる自治体もあります。
  • ⑤宗教者へのお布施:葬儀社のプラン料金には含まれません。菩提寺がある場合、読経+戒名で15〜30万円以上になることもあります。菩提寺がない場合は僧侶手配サービス(5〜10万円程度の定額)を利用する選択肢もあります。

【菩提寺がある場合の重要な注意】通夜を省く一日葬は、宗教的儀礼を重んじる寺院から難色を示されることがあります。菩提寺の墓地に納骨する予定なら、葬儀形式を決める前に必ず菩提寺へ相談してください。無断で一日葬にした結果、納骨を断られるトラブルが実際に起きています。

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02 一日葬の費用相場|総額30〜50万円の内訳
写真: Monstera Production / Pexels

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05 一日葬の費用を安く抑える5つの方法

同じ一日葬でも、選び方の工夫で総額は10万円以上変わります。具体的な節約方法を紹介します。

  • ①複数社から相見積もりを取る:同じ内容でも葬儀社によって10〜20万円の差が出ます。1社だけで即決せず、最低2〜3社の見積もりを比較しましょう。項目ごとの内訳が明記されているかも信頼性の判断材料になります。
  • ②公営斎場・公営火葬場を利用する:式場併設の公営斎場なら式場使用料が民営の半額以下、火葬料も住民価格で利用できます。予約が取りにくい難点はありますが、費用効果は大きいです。
  • ③生前に事前相談・事前見積もりをしておく:逝去後は時間がなく言い値で契約しがちです。事前相談で会員登録すると5〜10%割引になる葬儀社も多くあります。
  • ④祭壇・棺のグレードを上げすぎない:祭壇は10万円台から100万円超まで幅があります。「故人のために」という気持ちから過剰なグレードを勧められても、予算を最初に伝えて範囲内で選びましょう。
  • ⑤補助金・給付金を申請する:国民健康保険・後期高齢者医療制度の加入者が亡くなった場合、申請により葬祭費(自治体により3〜7万円、東京23区は7万円)が支給されます。会社員などの健康保険(協会けんぽ等)では埋葬料として5万円が支給されます。いずれも申請しなければ受け取れず、時効は2年です。

また、故人の葬式費用は相続税の計算上、相続財産から控除できます(国税庁タックスアンサーNo.4129)。領収書は必ず保管しておきましょう。

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06 一日葬の流れとかかる日数

一日葬は「1日で終わる」といっても、逝去から火葬までは通常2〜4日程度かかります。全体の流れを把握しておきましょう。

逝去から火葬までの流れ

  • 【1日目】逝去・搬送・安置:医師から死亡診断書を受け取り、葬儀社に連絡して遺体を安置場所(自宅または安置施設)へ搬送します。葬儀社と日程・プランの打ち合わせを行い、死亡届を市区町村に提出(葬儀社が代行するのが一般的)して火葬許可証を受け取ります。
  • 【2日目〜】安置・準備:火葬場の予約状況により安置期間が変動します。この間に遺影の準備、親族への連絡、僧侶の手配を進めます。
  • 【葬儀当日午前】納棺・告別式:納棺の儀を行い、告別式(1〜1.5時間程度)で読経・焼香・お別れの時間を持ちます。
  • 【当日昼〜午後】出棺・火葬・収骨:火葬場へ移動し、火葬(1〜2時間)ののち収骨します。その後、精進落としの会食を行う場合もあります。

当日の所要時間は告別式から収骨まで合計4〜5時間程度が目安です。初七日法要を告別式に続けて行う「繰り上げ初七日」にすれば、後日改めて集まる負担も省けます。僧侶に依頼する場合は打ち合わせ時に相談しましょう。

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07 一日葬を選ぶ前に確認すべき注意点

費用面のメリットが大きい一日葬ですが、後悔やトラブルを避けるために次の点を事前に確認してください。

  • 菩提寺の了承を得る:前述のとおり、通夜を省略する形式を認めない寺院もあります。納骨予定の寺院には必ず事前相談を。
  • 親族の理解を得る:「通夜がないのは非常識」と考える年配の親族もいます。決定前に主要な親族へ説明し、了承を得ておくと当日のトラブルを防げます。
  • 参列できない人への配慮:日中1日だけの開催のため、仕事の都合で参列できない人が出やすくなります。訃報の連絡時に日程を早めに伝える、後日の弔問を受け入れる体制を考えておくなどの配慮が必要です。
  • 会社関係・近所への連絡方法:家族中心で行う場合は「誠に勝手ながら家族のみで執り行います」「御香典・御供花は辞退申し上げます」と訃報に明記すると、混乱を防げます。
  • 見積書・契約書の保管:葬儀費用のトラブルは国民生活センターにも多数寄せられています。口頭説明だけで契約せず、追加費用の条件を書面で残しましょう。

一日葬は「費用と負担を抑えながら、儀式としてのお別れもきちんと行いたい」という現代のニーズに合った形式です。相場観を持って複数社を比較し、菩提寺・親族への確認を済ませておけば、納得のいくお見送りができるでしょう。

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この記事のまとめ

  • 一日葬の相場は葬儀一式+火葬料で30〜50万円。お布施・飲食・返礼品を含めた総額は40〜70万円程度を見込む
  • 通夜を省略しても基本費用の多くは変わらず、節約できるのは主に通夜の会場費と飲食費(家族葬比で約30万円安)
  • 安置日数の延長・式場使用料・火葬料金・お布施はプラン料金に含まれないことが多く、書面での確認が必須
  • 公営斎場の利用・相見積もり・事前相談・葬祭費(3〜7万円)や埋葬料(5万円)の申請で費用を抑えられる
  • 菩提寺と主要な親族には葬儀形式を決める前に必ず相談し、香典辞退の有無は訃報に明記する

参考・出典

※制度・料金は改正や地域差があります。最新の情報は各公式サイト・お住まいの自治体でご確認ください。

EDITORIAL TEAM

こもれび編集部 | 葬儀・お墓・供養担当

監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム

本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。

最終更新日: 2026年06月30日

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