一周忌の香典袋は表書きを「御仏前」とし、参列者は毛筆または筆ペンの濃い墨で氏名をフルネームで書くのが基本です。施主側は案内状・お礼状を送る場面が多く、それぞれ決まった型があるため、文例を押さえておけば迷わず作成できます。

一周忌が近づくと、参列者としては香典袋の表書きや名前の書き方、施主としては案内状・お礼状・返信はがきの文面をどう書けばよいか悩む方が多いはずです。この記事では、一周忌に関わる主要な「書き方」を、参列者・施主それぞれの立場別に文例つきで解説します。

この記事でわかること

  • 香典袋の表書き・名前・金額の正しい書き方
  • 施主が送る一周忌の案内状の文例とマナー
  • 参列者が返信はがきに書く際の注意点
  • 法要後のお礼状(会葬礼状)の文例

★ あわせて準備したい

筆ペン・香典袋・便箋のセット

香典袋の表書きや案内状の宛名は、手書きの方が丁寧な印象になります。濃墨の筆ペンと和柄の便箋をセットで用意しておくと、急な法要でも慌てず対応できます。

御仏前 一周忌以降の香典袋の表書き
四十九日前は「御霊前」
1〜2週間前 案内状の返信期限の目安
発送は1〜2ヶ月前が一般的
濃墨 香典袋の文字の墨の濃さ
薄墨は葬儀・通夜のみ

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01 香典袋の表書きの書き方|「御仏前」が基本

一周忌に持参する香典袋は、四十九日を過ぎているため表書きを「御仏前」または「御佛前」とします。四十九日より前の通夜・葬儀では「御霊前」を使いますが、一周忌以降は仏になった故人へのお供えという意味で「御仏前」に変わる点を押さえておきましょう。

宗派による違い

  • 浄土真宗:亡くなった直後から「御仏前」を使う(往生即成仏の教義のため)
  • 神式:「御玉串料」「御榊料」
  • キリスト教式:「御花料」

迷った場合は「御香典」という表書きであればどの宗派でも失礼にあたりにくく、無難な選択肢です。

水引・墨の色

水引は黒白または双銀の結び切りを選び、文字は薄墨ではなく通常の濃い墨で書きます。薄墨は「涙で墨が薄まった」という意味を持つ通夜・葬儀特有のマナーで、一周忌では使いません。

01 香典袋の表書きの書き方|「御仏前」が基本
写真: Feng Zou / Pexels

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02 香典袋の名前・金額の書き方

表書きの下に氏名を書きますが、立場によって書き方が異なります。

  • 個人で包む場合:中央にフルネームを書く
  • 夫婦連名の場合:夫のフルネームを中央に、妻の名前のみを左に並べて書く
  • 会社・グループ代表の場合:「〇〇一同」とし、内訳を別紙にして中包みに入れる
  • 3名までの連名:目上の人を右から順に並べる

中袋(中包み)の書き方

中袋の表面中央に金額を旧字体の漢数字(壱・弐・参・伍・仟・萬)で縦書きします。例えば1万円なら「金壱萬円」と書きます。裏面には郵便番号・住所・氏名を記載し、遺族が香典返しの手配をしやすいようにします。

【ポイント】新札は「準備していた」印象を与えるため避け、一度折り目をつけた札を使うのがマナーです。ただし新札しか手元にない場合は軽く折れば問題ありません。

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03 施主が送る一周忌の案内状の書き方と文例

施主として一周忌法要を営む場合、参列してほしい方々に案内状を送ります。発送時期は1〜2ヶ月前が目安です。

案内状に盛り込む項目

  • 時候の挨拶(省略も可)
  • 故人の戒名・俗名と、一周忌法要である旨
  • 日時・場所(法要会場・会食会場)
  • 会食の有無
  • 返信期限と連絡先

文例

「拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。来る〇月〇日、亡父〇〇の一周忌法要を左記の通り営みたく存じます。ご多用中誠に恐縮ではございますが、ご参列賜りますようお願い申し上げます。敬具 記 日時:〇年〇月〇日(〇)午前〇時より 場所:〇〇寺 なお法要後、粗宴をご用意しております。お手数ですが〇月〇日までに同封のはがきにてご返信くださいますようお願いいたします」

句読点を使わない伝統的な書式(法要案内状は句点「。」を打たない慣習がある地域も)もあるため、菩提寺や年長の親族に一度確認すると安心です。

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04 参列者が書く返信はがきのマナー

案内状に同封された返信はがきを書く際にも、いくつかの決まりがあります。

返信はがきの直し方

  • 「御出席」「御欠席」の「御」を二重線で消す
  • 出席する場合は「出席」を丸で囲み、欠席の場合は「欠席」を丸で囲んで一言お詫びを添える
  • 「御住所」「御芳名」の「御」「御芳」も二重線で消してから記入する
  • 返信は期限より早めに、できれば届いてから1週間以内に送る

欠席時の一言メッセージ例

「やむを得ぬ事情により欠席させていただきます。心ばかりですがお供え物を別便にてお送りいたします」など、簡潔にお詫びと弔意を添えると丁寧です。

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02 香典袋の名前・金額の書き方
写真: Micheile Henderson / Pexels

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05 法要後のお礼状(会葬礼状)の書き方

一周忌法要後、参列いただいた方や香典・供物をいただいた方にお礼状を送るのが一般的です。

お礼状に盛り込む項目

  • 法要への参列・供物への感謝
  • 無事に法要を終えた報告
  • 返礼品を別送する場合はその旨
  • 差出人(施主)の氏名

文例

「拝啓 先般は亡父〇〇の一周忌法要に際し、ご多用の中ご参列いただき、また過分なるご厚志を賜り誠にありがとうございました。おかげをもちまして滞りなく法要を営むことができましたことをご報告申し上げます。つきましては心ばかりの品をお送りいたしましたのでお納めくださいますようお願い申し上げます。敬具」

お礼状は法要から1〜2週間以内に送るのが目安です。引き出物を当日渡した場合は簡潔な会葬礼状のみで問題ありません。

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06 書き方で迷ったときの確認先とチェックリスト

最後に、一周忌の書き方全般で迷ったときに確認できる相手と、投函前のチェックポイントをまとめます。

  • 宗派・地域の慣習:菩提寺や年長の親族に確認するのが確実
  • 文具店・葬儀社:香典袋や案内状のテンプレートを扱っている店舗も多い
  • 印刷業者:案内状は専門業者に印刷を依頼すると誤字脱字のリスクを減らせる

投函前のチェックリスト

  • 戒名・俗名の漢字に誤りがないか
  • 日時・場所の記載が正確か
  • 返信期限の日付が余裕を持って設定されているか
  • 薄墨で書いていないか(一周忌以降は濃墨)

書き方の基本パターンを押さえておけば、香典袋も案内状もお礼状も落ち着いて準備できます。迷ったときは無理に自己判断せず、周囲や専門家に確認する姿勢が失礼のない一周忌につながります。

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この記事のまとめ

  • 一周忌の香典袋は「御仏前」を濃墨で書き、水引は黒白・双銀の結び切りを選ぶ
  • 中袋の金額は旧字体の漢数字(壱・弐・参など)で縦書きする
  • 施主の案内状は1〜2ヶ月前に発送し、日時・場所・会食有無・返信期限を明記する
  • 返信はがきは「御」「御芳」を二重線で消し、出席・欠席のどちらかを丸で囲む
  • 法要後のお礼状は1〜2週間以内に送り、参列・香典への感謝を伝える

参考・出典

※制度・料金は改正や地域差があります。最新の情報は各公式サイト・お住まいの自治体でご確認ください。

EDITORIAL TEAM

こもれび編集部 | 葬儀・お墓・供養担当

監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム

本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。

最終更新日: 2026年07月01日

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