改葬手続きは「①移転先の受入証明を取得→②改葬許可申請書の提出→③改葬許可証の交付→④閉眼供養と遺骨の取り出し→⑤新しい納骨先への納骨」という5ステップで進み、準備開始から完了まで2〜3ヶ月程度かかるのが一般的です。改葬とは、すでに埋葬・納骨されている遺骨を別の墓地・納骨堂・永代供養墓などへ移すことで、墓地埋葬法に基づき必ず改葬許可を得る必要があります。

「実家のお墓が遠方で管理できない」「墓じまいして新しい納骨先に移したい」という相談は年々増えています。この記事では、改葬の手続きを申請書の入手から新しい納骨先での供養まで時系列で解説します。

この記事でわかること

  • STEP1 移転先を決めて受入証明書を取得する
  • STEP2 改葬許可申請書の提出
  • STEP3 改葬許可証の交付
  • STEP4 閉眼供養と遺骨の取り出し

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01 改葬手続きの全体像|5つのステップと標準スケジュール

改葬が必要になる主なケース

  • 遠方のお墓を自宅近くの霊園・納骨堂に移す
  • 墓じまいをして永代供養墓・樹木葬に移す
  • 複数のお墓を1つにまとめる(墓の集約)
  • お墓の承継者がいなくなり、寺院・霊園から返還を求められた
01 改葬手続きの全体像|5つのステップと標準スケジュール
写真: Brett Sayles / Pexels

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02 STEP1 移転先を決めて受入証明書を取得する

改葬手続きは、まず遺骨の移転先を確定させることから始まります。移転先が決まっていないと、市区町村役場に改葬許可を申請できません。

  • 新しいお墓・納骨堂・永代供養墓を契約:永代供養墓は3〜80万円、納骨堂は20〜150万円、樹木葬は20〜80万円が費用の目安です。
  • 受入証明書(永代使用許可証・墓地使用承諾書)の発行を依頼:契約後、移転先の管理者から発行してもらいます。この書類は改葬許可申請書に添付する必須書類です。
  • 手元供養・散骨を選ぶ場合:この場合は受入証明書が不要な自治体もありますが、多くは「自宅に安置する」旨の申立書提出で足ります。事前に役場に確認しましょう。

現在の墓地管理者への相談も忘れずに

改葬を進める前に、現在お墓がある寺院・霊園の管理者にも相談しておきましょう。特に寺院墓地の場合、檀家を離れる「離檀」を伴うことが多く、後述の離檀料トラブルを避けるためにも早めの意思表示が重要です。

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03 STEP2 改葬許可申請書の提出|現在の墓地の市区町村役場へ

改葬許可申請書は、現在遺骨が埋葬されている墓地がある市区町村役場に提出します(新しい移転先の役場ではない点に注意)。

主な必要書類

  • 改葬許可申請書:役場窓口またはホームページで入手。遺骨1体(1柱)につき1枚が原則です。
  • 埋蔵証明書(現在の墓地管理者が発行):申請書に管理者が署名・押印する形式の自治体が多いです。
  • 受入証明書(移転先の管理者が発行):STEP1で取得したもの。
  • 申請者の本人確認書類:運転免許証など。
  • 使用者と申請者が異なる場合の承諾書:お墓の名義人(使用者)と申請する人が違う場合に必要です。

手数料は自治体により無料〜数百円程度です。郵送申請に対応している自治体も増えていますが、遠方の場合は事前に電話で必要書類を確認してから送付しましょう。

【複数柱ある場合の注意】古いお墓には数代分の遺骨が埋葬されていることがあります。改葬許可申請書は原則1柱ごとに必要なため、事前に石材店や管理者に遺骨の数を確認してもらいましょう。すでに土に還っている場合は「土」として申請する自治体もあります。

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04 STEP3 改葬許可証の交付|発行までの期間と注意点

申請書を提出すると、多くの自治体では即日〜1週間程度で改葬許可証が交付されます。この許可証は遺骨の柱数分発行され、原本を移転先の管理者に提出しないと新しい納骨先での受け入れができません。

  • 紛失に備えてコピーを取っておく:原本は移転先に提出するため、手元に控えを残しておくと安心です。
  • 改葬許可証の有効期限:明確な期限を設けていない自治体がほとんどですが、発行から遺骨の取り出しまで長期間空くと再確認を求められることがあります。

複数の遺骨をまとめて改葬する場合

お墓の集約(複数のお墓を1つにまとめる)の場合、それぞれの現在の墓地がある自治体ごとに改葬許可申請が必要です。異なる市区町村にお墓が点在している場合は、申請先が複数になる点に注意しましょう。

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02 STEP1 移転先を決めて受入証明書を取得する
写真: Tony Wu / Pexels

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05 STEP4 閉眼供養と遺骨の取り出し|石材店・寺院への依頼

改葬許可証が交付されたら、現在のお墓で遺骨を取り出す作業に入ります。

  • 閉眼供養(魂抜き):お布施3〜5万円程度:お墓に宿るとされる魂を抜く儀式です。仏教の多くの宗派で行われますが、宗派・地域により考え方は異なります。
  • 遺骨の取り出し作業(石材店):3〜10万円程度:カロート(納骨室)を開け、遺骨を取り出します。長年埋蔵されていた遺骨は骨壺が破損していることもあり、洗浄・乾燥(3〜5万円程度)を依頼するケースもあります。
  • 墓石の解体・撤去(墓じまいの場合):1平方メートルあたり8〜15万円程度:墓地を更地にして管理者に返還します。

離檀料トラブルを避けるために

寺院墓地から離れる場合、「離檀料」として高額な費用を請求されるケースが報道されることがあります。離檀料の支払いに法的な義務はありませんが、これまでの供養への感謝の気持ちとして相場(3〜20万円程度、寺院により差が大きい)を包む家庭が多いです。高額請求でトラブルになった場合は、法テラスや消費生活センターに相談できます。

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06 STEP5 新しい納骨先への納骨|開眼供養と当日の流れ

遺骨と改葬許可証を新しい納骨先に持参し、納骨式を行います。新しくお墓を建てた場合は、納骨に先立って開眼供養(魂入れ)を行うのが一般的です。

  • ①改葬許可証の提出:移転先の管理者に原本を提出します。
  • ②開眼供養(新しいお墓の場合):お布施1〜5万円程度。
  • ③納骨式:読経・焼香・納骨という流れは通常の納骨式と同様です。お布施3〜5万円程度、納骨作業料1.5〜5万円程度が目安です。
  • ④会食(お斎):省略する家庭も増えていますが、行う場合は1人3千〜1万円程度です。

永代供養墓・納骨堂に移す場合

永代供養墓や納骨堂の場合、施設側で開眼供養や合祀(他の遺骨と合わせて埋葬)までまとめて対応してくれることが多く、当日の流れは施設のスタッフの案内に従えば問題ありません。合祀後は遺骨を個別に取り出せなくなる点だけ事前に確認しておきましょう。

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07 改葬手続きでよくある失敗と防止策

最後に、改葬手続きで実際に起こりがちな失敗と防止策をまとめます。

  • 移転先を決める前に現在の墓地を解約してしまった:受入証明書がないと改葬許可申請ができません。必ず移転先を先に確定させましょう。
  • 改葬許可証を紛失し、移転先での納骨ができなかった:申請先の自治体で再発行の手続きは可能ですが時間がかかります。原本提出前に必ずコピーを取っておきましょう。
  • 親族に相談せず改葬を進め、後から反対された:お墓の名義人(使用者)以外の親族にも事前に共有し、承諾書が必要な場合は早めに依頼しましょう。
  • 離檀料の相場を知らずに高額請求に応じてしまった:相場観を持ち、納得できない場合は消費生活センターや専門家に相談してから対応しましょう。
  • 複数のお墓が別の自治体にあり、申請先を間違えた:申請先は「現在遺骨がある場所」の市区町村です。事前に電話で確認すると確実です。

改葬手続きは「移転先決定→許可申請→許可証交付→取り出し→新納骨先での納骨」という明快な流れです。書類の順序さえ守れば、初めてでも落ち着いて進められます。

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この記事のまとめ

  • 改葬手続きは「移転先決定→改葬許可申請→許可証交付→遺骨取り出し→新納骨先での納骨」の5ステップ
  • 改葬許可申請は現在遺骨がある市区町村役場に、移転先の受入証明書を添えて提出する
  • 手続き全体の期間は2〜3ヶ月、費用総額は30万円〜150万円程度が目安
  • 離檀料に法的な支払い義務はなく、相場は3〜20万円程度
  • 移転先を先に決めてから現在の墓地の解約を進めることがトラブル防止の鍵

参考・出典

※制度・料金は改正や地域差があります。最新の情報は各公式サイト・お住まいの自治体でご確認ください。

EDITORIAL TEAM

こもれび編集部 | 葬儀・お墓・供養担当

監修:終活・遺品整理の実務に詳しい編集チーム

本記事は公的機関の情報や一般的な実務をふまえて編集部が作成し、定期的に見直しています。内容に誤りがあれば編集部までご連絡ください。

最終更新日: 2026年06月29日

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